地下鉄東西線に乗ると、思いがけないものに出会えることがあります。南北線は付き合いが長いのでまさに「移動の足」として使っていますが東西線は用事が無い限り決まって駅でしか下りません。なので今回は「薬師堂駅」で下車ののち「陸奥国分寺薬師堂」方面へ行ってみるはずでした。(日中は暑いのでもちろん早朝です)
この「陸奥国分寺薬師堂」は、現存する仙台最古の木造建築物の一つで、国指定の重要文化財です。こちらをご紹介するはずでしたが、駅構内の地図を見ているとここから5分も歩かない場所に「椌木通」があるじゃないですか。
「椌木通」(ごうらぎどおり)は仙台の難読地名の中で大概ランクインしています。ウン十年前に訪れた時にはまだごく普通の住宅街で「角にあるたばこ屋さんは宝くじが当たる」というので有名だったのです。
しばらく訪れないうちにすっかり整備されて今風の街並みになっていましたが通りの名前は残っていました。道幅が狭く、車がすれ違えるかどうかくらいの道が続いています。しばらく歩き回ってそろそろ薬師堂駅に戻ろうかと信号のある交差点を通ると、どう見ても撮影中のテレビのクルーの方々と思われる方と遭遇したのです。(左下の隅に映っているのがカメラマンさん)どこの局かはわかりませんでしたが何やら「信号機」をしきりに気にしています。
「信号機?」ちょっとその場所から離れてググってみると、SNSのトップニュースになっている情報が流れていた場所にいた事に気付きました。え?UFO型信号機?木ノ下4丁目って…ここじゃん!
なんと仙台に3基のみ残っていたという「UFO型信号機」のうちひとつがここにあったんですね。私が観た時には真新しいLEDのものになっていました。撮影クルーがいる、ということは前日の夜にでも撤去及び取り付けされたのでしょうか。
薬師堂をご紹介するはずだったのに偶然とはいえ難読地名から日本最後の信号機と遭遇してしまいました。これだから早朝の街歩きはやめられません。