仙台市の難読地名の括りで、これまで宮城野区の「弁当二番」、泉区の「鼻毛橋」若林区の「椌木通り」をご紹介してきました。そろそろお盆も近いことですので青葉区の「霊屋橋」(おたまやばし)をご紹介しましょう。
「るーぷる仙台」に乗って瑞鳳殿に向かう際に必ずこの橋を渡るので、ご存知の方もいらっしゃるかも知れません。広瀬川に架かる霊屋橋は、仙台で最も古い橋といわれており、戦前は木製のつり橋だったそうです。
「霊屋橋」という名称から何となくわかりますが、この橋の先は「経ヶ峰」(きょうがみね)と呼ばれる丘陵地帯であり、仙台藩祖伊達政宗公が眠る「瑞鳳殿」(ずいほうでん)へと続きます。古くから伊達家の霊域であり禁断の地であったことで、当時のままの自然環境が現在まで維持されています。
御廟を囲む周りの町は「霊屋下」(おたまやした)という町名になります。
橋の手前は「米ケ袋」という町です。このあたりには藩政時代、鷹匠などの特殊な任務をもった人達が住んでいたそうです。
8月15日には瑞鳳殿本殿の御開帳があります。普段は見られない仙台藩祖伊達政宗公の御木像を拝謁できる滅多にない機会です。バスを降りてから瑞鳳殿までの階段は結構キツイですが、手つかずの大自然に育まれた木陰がたくさんありますよ。
【おまけ情報】
瑞鳳殿の登り口に「おたま茶屋」というお店があります。このお店は宮城のお盆時期の郷土食「おくずかけ」を食べられる珍しいお店です。
「おくずかけ」は基本家庭で作るものなので、我が家の食卓の写真で失礼いたします。