建仁寺の開祖である栄西禅師は、禅の修行にお茶を取り入れ、喫茶の文化を一般に広めたため「茶祖」とも呼ばれています。
茶道と禅の精神のつながりは、ここから始まっているのですね。

京都の宇治茶も、そもそもは栄西が宋から持ち帰ったお茶の種が始まりなのだとか。
境内には、祇園辻利の寄進による茶碑が建っています。
石碑の後ろには茶苑があり、毎年5月に茶摘みが行われるそう。
栄西は晩年、「喫茶養生記」という書も執筆しています。
いつか読んでみたいものです。
三門のそばにあるお茶の木は、静岡の茶畑から植樹されたのだとか。
写真ではちょっとわかりにくいですが、建仁寺にゆかりのある風神雷神図屏風にちなみ、対でお茶の木が植えられています。

そのほか栄西が生まれた4月20日には、無形民俗文化財に指定されている「四頭茶会」と呼ばれる茶礼も行われます。
一般からも申し込めるそうなので、一度は体験してみたいですね。

建仁寺の情報
京都市東山区大和大路通四条下る小松町584
拝観時間:10:00~16:30