地域連携
奈良・御所の「御所の宿たゆむ」 ― 里山の暮らしを体験する古民家宿
旅館・ホテル
奈良県・御所市
奈良県御所市(ごせし)の里山に囲まれた船路地区。
国道から少し脇道へ入ると、周囲の景色は少しずつ変わっていく。
田んぼや木々に囲まれた道を車で進み、宿の駐車スペースに車を停める。そこから細い道を歩いていくと、木々の間に茅葺きの門が姿を現した。
国道から少し脇道へ入ると、周囲の景色は少しずつ変わっていく。
田んぼや木々に囲まれた道を車で進み、宿の駐車スペースに車を停める。そこから細い道を歩いていくと、木々の間に茅葺きの門が姿を現した。
この宿では、宿泊するだけでなく、里山での暮らしそのものを味わうことができる。
畑で収穫した野菜を味わい、囲炉裏を囲んで食事を楽しむ。
そうした日々の営みに触れながら過ごせることが、この宿の特徴になっている。
畑で収穫した野菜を味わい、囲炉裏を囲んで食事を楽しむ。
そうした日々の営みに触れながら過ごせることが、この宿の特徴になっている。
宿を営むのは谷矢友香子さんだ。
2024年、この古民家を活用して宿を開業した。
谷矢さんは以前、奈良県広陵町で約十年間カフェを営んでいた。
料理が好きだったことから始めた店だったが、営業を続ける中で、食そのものだけでなく、暮らしや食文化にも関心を持つようになっていったという。
その後、御所市で活動する金剛葛城山麓地区農泊事業推進協議会に参加し、地域との関わりを深める中で、この古民家を紹介された。
初めてこの場所を訪れた時、谷矢さんは「日本昔話に出てくるような場所だと思いました」と振り返る。
茅葺きの門、広い庭、その先に畑や山が続く敷地。
ここなら、自分が思い描いていた暮らしや宿づくりが実現できると感じた一方で、この広い場所を本当に管理できるのだろうかという不安もあったという。
宿は、多くの人の協力を受けながら今の姿になってきた。
建物は借家として借り受けたものだった。宿として利用できるよう改修を進め、床や天井を外す作業など、自分たちでできる部分は手を動かした。
一級建築士の助言も受けながら改修を進め、専門的な工事は職人へ依頼した。協議会の仲間も力を貸し、宿は形になっていった。
現在は、最大八人まで宿泊できる。
三つの客室に加え、宿泊者が利用できるキッチンも備えている。家族やグループでも滞在しやすい環境が整えられている。
2024年、この古民家を活用して宿を開業した。
谷矢さんは以前、奈良県広陵町で約十年間カフェを営んでいた。
料理が好きだったことから始めた店だったが、営業を続ける中で、食そのものだけでなく、暮らしや食文化にも関心を持つようになっていったという。
その後、御所市で活動する金剛葛城山麓地区農泊事業推進協議会に参加し、地域との関わりを深める中で、この古民家を紹介された。
初めてこの場所を訪れた時、谷矢さんは「日本昔話に出てくるような場所だと思いました」と振り返る。
茅葺きの門、広い庭、その先に畑や山が続く敷地。
ここなら、自分が思い描いていた暮らしや宿づくりが実現できると感じた一方で、この広い場所を本当に管理できるのだろうかという不安もあったという。
宿は、多くの人の協力を受けながら今の姿になってきた。
建物は借家として借り受けたものだった。宿として利用できるよう改修を進め、床や天井を外す作業など、自分たちでできる部分は手を動かした。
一級建築士の助言も受けながら改修を進め、専門的な工事は職人へ依頼した。協議会の仲間も力を貸し、宿は形になっていった。
現在は、最大八人まで宿泊できる。
三つの客室に加え、宿泊者が利用できるキッチンも備えている。家族やグループでも滞在しやすい環境が整えられている。
一方で、「御所の宿たゆむ」の特徴は建物だけではない。
広い敷地には畑や山があり、季節ごとの自然に触れながら過ごせることも、この宿の大きな魅力となっている。
畑では、きゅうりやトマト、ズッキーニ、とうもろこし、落花生などを育てているほか、蕎麦やハトムギも試験的に栽培している。
収穫した野菜は宿の食事にも使われる。
宿泊者が畑で野菜を収穫し、一緒に料理を作ることもあれば、囲炉裏を囲んで食事を楽しむこともある。
季節によっては、よもぎや柿の葉、お茶の葉など、その時期ならではの食材も取り入れている。
こうした体験は、決められたプログラムを順番にこなすものではない。
畑で土に触れたり、水を汲んだり、庭を歩いたり。
季節や宿泊者に合わせながら、その日の過ごし方がつくられていく。
谷矢さんは、体験そのものだけでなく、その時間の過ごし方も大切にしている。
広縁に座って庭を眺めたり、鳥の声に耳を傾けたり、何もしない時間を過ごしたりすることも、この宿で味わってほしい時間の一つだという。
広い敷地には畑や山があり、季節ごとの自然に触れながら過ごせることも、この宿の大きな魅力となっている。
畑では、きゅうりやトマト、ズッキーニ、とうもろこし、落花生などを育てているほか、蕎麦やハトムギも試験的に栽培している。
収穫した野菜は宿の食事にも使われる。
宿泊者が畑で野菜を収穫し、一緒に料理を作ることもあれば、囲炉裏を囲んで食事を楽しむこともある。
季節によっては、よもぎや柿の葉、お茶の葉など、その時期ならではの食材も取り入れている。
こうした体験は、決められたプログラムを順番にこなすものではない。
畑で土に触れたり、水を汲んだり、庭を歩いたり。
季節や宿泊者に合わせながら、その日の過ごし方がつくられていく。
谷矢さんは、体験そのものだけでなく、その時間の過ごし方も大切にしている。
広縁に座って庭を眺めたり、鳥の声に耳を傾けたり、何もしない時間を過ごしたりすることも、この宿で味わってほしい時間の一つだという。
宿にはテレビを置いていない。
「便利さよりも、不便でも暮らしを楽しんでほしいなと思っています」
初夏には蛍が舞い、冬には雪景色が広がる。四季の移ろいを感じながら過ごす時間も、この宿ならではの魅力になっている。
宿の名前である「たゆむ」にも、そうした思いが込められている。
「緩んでもらおうと思ってます」
「便利さよりも、不便でも暮らしを楽しんでほしいなと思っています」
初夏には蛍が舞い、冬には雪景色が広がる。四季の移ろいを感じながら過ごす時間も、この宿ならではの魅力になっている。
宿の名前である「たゆむ」にも、そうした思いが込められている。
「緩んでもらおうと思ってます」
忙しい毎日から少し離れ、心と体をゆるめながら過ごしてほしい。
そうした思いは、宿の空間だけでなく、提供する食事にも生かされている。
宿で提供する料理には、自分たちで育てた野菜や御所で採れた食材を積極的に取り入れている。
食事を提供するだけではなく、この土地で育ったものを味わい、その背景にある暮らしにも触れてもらうことを大切にしている。
宿の運営と並行して、谷矢さんは敷地全体の整備も進めている。
畑や山、庭、離れなど、それぞれの場所を生かしながら、この土地ならではの宿づくりを続けている。
そうした思いは、宿の空間だけでなく、提供する食事にも生かされている。
宿で提供する料理には、自分たちで育てた野菜や御所で採れた食材を積極的に取り入れている。
食事を提供するだけではなく、この土地で育ったものを味わい、その背景にある暮らしにも触れてもらうことを大切にしている。
宿の運営と並行して、谷矢さんは敷地全体の整備も進めている。
畑や山、庭、離れなど、それぞれの場所を生かしながら、この土地ならではの宿づくりを続けている。
宿の敷地は、畑だけでなく山にも続いている。
山頂へ続く道では、奈良県の事業も活用しながら、かつて植林された杉やヒノキを伐採し、本来この地域で育つ広葉樹へ植え替える取り組みを、周囲の森林所有者と共に進めている。
山道の整備も進められており、山頂付近からは金剛山方面の景色を眺めることができる。
山頂へ続く道では、奈良県の事業も活用しながら、かつて植林された杉やヒノキを伐採し、本来この地域で育つ広葉樹へ植え替える取り組みを、周囲の森林所有者と共に進めている。
山道の整備も進められており、山頂付近からは金剛山方面の景色を眺めることができる。
谷矢さんは、訪れた人が里山の景観を楽しめる場所にしていきたいと考えている。
「せっかく上まで登った時に、『頂上や』って分かる景色にしたいんです」
「せっかく上まで登った時に、『頂上や』って分かる景色にしたいんです」
山道の整備も徐々に進められており、伐採した場所には新たな苗木も植えられている。
数年、十年という時間をかけながら、里山本来の景観を取り戻していく予定だという。
こうした取り組みは、宿の敷地の中だけにとどまらない。
谷矢さんは、金剛葛城山麓地区農泊事業推進協議会の事務局としても活動している。
農業学校の運営メンバーとしての活動や、地域イベントの準備、大学生ボランティアの受け入れなど、地域のさまざまな活動に関わりながら、御所を訪れる人と地域をつなぐ役割も担っている。
宿泊客に対しても、地域を知るきっかけづくりを大切にしている。
高天彦神社や高鴨神社など、地域の歴史や自然に触れられる場所を紹介するほか、地域の食や人との交流も、この宿で過ごす時間の一つとして案内している。
また、修学旅行や体験学習で訪れる子どもたちには、畑や山を案内するだけではない。
山を手入れする人の高齢化や、農業を担う人が減っている現状についても話し、地域が抱える課題を知ってもらう機会にしている。
「別にここじゃなくてもいいから、農業にちょっと興味を持ってくれたら」
そうした思いから、子どもたちや学生へ話をすることも少なくないという。
宿の整備も、まだ道半ばにある。
畑を広げたり、鶏を飼う準備を進めたり、離れの活用方法を考えたりと、新しい取り組みは今も続いている。
「思ってた当初は、二年ぐらいしたら全部できるかなと思ってたんですけど、そんなうまくはいかないですよね」
そう笑う谷矢さんだが、思い描いていた風景には近づいてきていると話す。
この場所について考える時、谷矢さんがよく口にする言葉がある。
「船路ベース」。
実は、「御所の宿たゆむ」という名前を付ける前に考えていた名称だという。
船路地区にある、みんなの基地。
地域の人や学生、ボランティア、宿泊客など、さまざまな人が自然に集まり、それぞれの形で関わっていける場所にしたいという思いが、その名前には込められている。
数年、十年という時間をかけながら、里山本来の景観を取り戻していく予定だという。
こうした取り組みは、宿の敷地の中だけにとどまらない。
谷矢さんは、金剛葛城山麓地区農泊事業推進協議会の事務局としても活動している。
農業学校の運営メンバーとしての活動や、地域イベントの準備、大学生ボランティアの受け入れなど、地域のさまざまな活動に関わりながら、御所を訪れる人と地域をつなぐ役割も担っている。
宿泊客に対しても、地域を知るきっかけづくりを大切にしている。
高天彦神社や高鴨神社など、地域の歴史や自然に触れられる場所を紹介するほか、地域の食や人との交流も、この宿で過ごす時間の一つとして案内している。
また、修学旅行や体験学習で訪れる子どもたちには、畑や山を案内するだけではない。
山を手入れする人の高齢化や、農業を担う人が減っている現状についても話し、地域が抱える課題を知ってもらう機会にしている。
「別にここじゃなくてもいいから、農業にちょっと興味を持ってくれたら」
そうした思いから、子どもたちや学生へ話をすることも少なくないという。
宿の整備も、まだ道半ばにある。
畑を広げたり、鶏を飼う準備を進めたり、離れの活用方法を考えたりと、新しい取り組みは今も続いている。
「思ってた当初は、二年ぐらいしたら全部できるかなと思ってたんですけど、そんなうまくはいかないですよね」
そう笑う谷矢さんだが、思い描いていた風景には近づいてきていると話す。
この場所について考える時、谷矢さんがよく口にする言葉がある。
「船路ベース」。
実は、「御所の宿たゆむ」という名前を付ける前に考えていた名称だという。
船路地区にある、みんなの基地。
地域の人や学生、ボランティア、宿泊客など、さまざまな人が自然に集まり、それぞれの形で関わっていける場所にしたいという思いが、その名前には込められている。
実際に、大学生がボランティアとして訪れたり、地域イベントが開かれたり、学生によるサバイバルキャンプが予定されたりと、新たな取り組みも始まっている。
宿泊客だけでなく、地域の人や学生、ボランティアなどが、それぞれの形で関わる場にもなりつつある。
谷矢さんは、この場所を完成した施設とは考えていない。
畑や山を整え、人とのつながりを重ねながら、その時々に必要な形へ育てていきたいと考えている。
奈良県御所市の「御所の宿たゆむ」では、古民家での宿泊に加え、農業や食、里山の自然、地域との交流を通して、この土地ならではの暮らしに触れることができる。
宿づくりと地域での活動を重ねながら、この場所では新しい取り組みが続いている。
宿泊客だけでなく、地域の人や学生、ボランティアなどが、それぞれの形で関わる場にもなりつつある。
谷矢さんは、この場所を完成した施設とは考えていない。
畑や山を整え、人とのつながりを重ねながら、その時々に必要な形へ育てていきたいと考えている。
奈良県御所市の「御所の宿たゆむ」では、古民家での宿泊に加え、農業や食、里山の自然、地域との交流を通して、この土地ならではの暮らしに触れることができる。
宿づくりと地域での活動を重ねながら、この場所では新しい取り組みが続いている。
御所の宿たゆむ
〒639-2268 奈良県御所市船路367
〒639-2268 奈良県御所市船路367
FreeLife Colors メディア事務局
掲載日:2026-07-09
更新日:2026-07-09
更新日:2026-07-09












