『藤澤浮世絵館』では現在(2025年5月6日まで)「浮世絵でめぐる明治の東海道と藤沢 東海名所改正道中記」の企画展示中です。

東海道×浮世絵といえば、「東海道五十三次」ですよね。
「東海道五十三次」は歌川広重による木版画で、東海道の宿場町の景観や行き交う人々の様子を描いたものとして広く知られています。
今回の特集「東海名所改正道中記」は、文明開化後の明治の東海道を描いた作品(作者は三代広重)です。

「東海道五十三次」のスタート地点、日本橋の明治の風景。
・洋風建築
・ガス灯
・電信柱
・洋傘
など、江戸時代の街並みにはなかったものがてんこ盛りです。
馬車からインスピレーションを受けて誕生した「人力車」は、明治の新しい交通手段でした。
新たな時代の到来を感じる一枚ですね。

六郷川(多摩川の最下流部)に架かる橋と蒸気機関車。

箱根駅伝・花の2区の見どころとして有名な権太坂の先にある、境木町の立場。
江戸情緒を感じる一枚ですが、電線が架かっていたり、人力車が走っていたり・・・。
時代の移り変わりがさり気なく描かれています。

戸塚の風景。
横浜から来たと思しき洋服の紳士が、馬に乗っていますね。

江ノ島一の鳥居は、藤沢宿の名所として初代広重も描いています。
ぜひ、中央の遊行寺橋を見比べてみてください!
江戸時代(初代広重)は太鼓橋(アーチ型)でしたが、明治期(三代広重)は西洋に倣って平坦な橋に様変わりしています。
おかげで人力車や馬車が通行しやすくなりました。
当記事では藤沢にちなんで、湘南エリアまでをご覧いただきました^^
「もっと西の方も見たい!」という方は、ぜひ『藤澤浮世絵館』へ訪ねてみてください。