おいしいブランド米は全国各地にたくさんありますが、山陰で有名な人気ブランド米と言えば、仁田米があげられます。
仁田米は、島根県仁多郡奥出雲町で作られています。斐伊川上流の清流、肥沃な土地柄に加えて、山間地で朝晩の寒暖差が大きいーとあって、奥出雲町でおいしいお米ができるのも自然です。
ちなみに、下画像にある道路に立つ紅白のポールは「スノーポール」と呼ばれ、雪が多い地域で積もった雪で道路の境界線が分からなくならないように建てられたと道標です。
この辺りは山陰でも雪深い地域の1つなのです。
ちょうど稲刈り前の時期に奥出雲町に行くと、いたるところにこのような景色が広がっています。
黄金色とはよく言ったもので、まさしく日本は古来より黄金色に輝く「瑞穂の国」だと感謝の気持ちが溢れてきます。
そして、稲田神社から絲原記念館に向かう道には、「明田の棚田」があります。
私が訪れたこの日は期せずして、明田の棚田を含むこの地域の棚田が世界農業遺産に選ばれたという記念すべき日に当たりました。
テレビ局の車が来ていたので、今年の新米ができました!というニュースとばかり思っていたのですが、世界農業遺産に選ばれたということは帰宅後に知りました。
農林水産省のサイトにも紹介されています。
高い場所に上がると美しい全体が見渡せるのでしょうが、残念ながら道路からはあまりわかりませんでした。
明田の棚田は、あの「たたら製鉄」の産物です。
たたら製鉄の原料となる砂鉄を採掘するために、この地域では500年以上前から山を順次崩しながら砂鉄を川の水で流す「鉄穴流し(かんなながし)」という方法がとられていました。
その過程で削られ段々になった形状の土地や水路、ため池を、砂鉄採掘後に棚田として米作りに再利用したという歴史があるのです。
これが他にはない明田の棚田ならではのオリジナルな特徴です。
奥出雲町の棚田の風景はこちらから見られます。
この「はで」でゆっくり乾かすとお米に旨味が増すのだそうです。
高値で注目が集まっている国産米ですが、奥出雲町を訪れ明田の棚田を始めとした豊かな田園地帯を見ると、お米は農家の方のたゆまない努力の賜物だと実感できます。
稲田神社境内の「姫そば ゆかり庵」で食べたあの絶品仁田米のおにぎりが証明しています!
今回、仁田米のルーツを見て改めて、「日本に生まれて良かったな」と感動しました。
明田の棚田(奥出雲町明田地域)
農事組合法人明田
住所:島根県仁多郡仁多郡奥出雲町稲原1601-1電話:0854-52-9235












