梅雨入りした途端に連日の30℃超えの宮城県。昔よく話題にのぼっていた東北地方特有の「やませ」なんていう言葉もここ数年使わなくなりましたね。(※やませ=1980年頃から東北地方に冷害をもたらした東北特有の気候のこと)思えば最高気温が20℃を超えないまま秋になってしまった年もありました。
最近の元気いっぱいの天候にはとても体力がついて行かないので、無理はせず、涼しく快適に過ごせる場所をご案内しましょう。
石巻市の中心部から車で15分ほどの場所にある石巻市の総合文化施設「マルホンまきあーとテラス」です。
2021年4月に完成した「マルホンまきあーとテラス 」は、2011年の震災で石巻市民会館と石巻文化センターの両方を失った石巻市民にとって10年の時を経てようやく戻って来た地域の文化交流の場所なんです。
地上4階建ての真っ白な建物で、まるで家並みのような外観のため、遠くから眺めるとあたかも緑の中に「白い街」が出現したかのようです。思えばこのエリアは震災から暫く仮設住宅の建っていた場所でした。
外観だけでなく、内部のデザインや照明もかなり凝っています。壁の中に突然対面式のテーブルと椅子があったり、東西に貫く約170mのロビーが館内の「メインストリート」になっており、ホールや市民ギャラリー等は全てロビーの方を向いていて、その集合体は小さな町を連想させます。
そして大ホールに面した吹き抜けのロビーには、木製の長~いベンチが通路に沿って配置されています。頭上には沢山の電球型の照明がキラキラして大層美しく、さらに昼と夜とでは全く異なった姿を見せてくれるのも見どころ。
このカフェを挟んだ反対側(西側)には「石巻市博物館」がひっそりと開館しています。個人的には常設展の中にある一角に大きな石巻の地図があり。その前にあるベンチで眺めていると少しずつ夜が明けてゆっくりと暮れていく様子が体験できる場所が…好きですねえ。

駐車料金もかかりませんし、フリースペースは誰でも無料で利用できるので、建物の中を見て回るだけでも楽しいですよ。もしも余力があったら「馬っこ山」にも登ってみてください。
【おまけ情報】
ちなみにトップ画面で窓越しに見えているのは「トヤケ森山」といいまして、石巻市民の間では「馬っこ山」と呼ばれて親しまれています。標高約173mの里山で、山頂付近まで車で行けるので片道30分もあれば充分。頂上は草原なので天気が良ければ日和大橋から松島地区、河南地区。登米地区まで360°の絶景が楽しめますよ。※手前の白い建物は石巻専修大学です