月照寺は松江藩主の菩提寺で、九代までの全藩主の墓所があるお寺です。
茶どころ松江の礎を築いた茶人としても知られる第七代藩主 松平治郷(不昧公)も、当然ここに眠っておられます。
そんな歴史ある月照寺ですが、毎年6月にはあじさいが3万本も咲く、山陰随一のあじさい寺としても有名です。

実は月照寺は「中国山地蕎麦工房 ふなつ」から車で1、2分のすぐ近くにあります。すぐ前にある駐車場から徒歩1分で月照寺山門です。

緑が豊かで広い境内、歴史が醸し出す厳かな空気感を感じます。そして門の奥に早くもあじさいが見えていました。
茶聖と呼ばれた不昧公(ふまいこう)ゆかりの水は、今尚湧き出ていました。
拝観料を払います。お抹茶を希望する人はこちらで支払います。
境内にはあじさいだけでなくスイレンも咲いていました。
あじさいや季節の花を見ながら順路を進むと、いくつかの廟に分けられた全松江藩主の墓所があります。
※さすがに画像は遠慮しました。

月照寺の境内全域は、国の史跡に指定されていますが、特に、初代直政公と七代不昧公の廟所の廟門は島根県の重要文化財に指定されています。
そして、突如現れる大亀、これは一体何でしょう?
説明書きによると、七代目藩主松平治郷(不昧公)が、その父である六代目藩主の寿命長久の願いを叶えるために造ったそうです。
願いが間にあったかどうかは不明らしいですが、この大亀は「亀趺(きふひ)」と呼ばれ、中国由来の思想から来ているそうです。
そして、亀に見えるのは実は「龍」なのだそうです。

後にこの大亀は、怪談で有名な松江在住の小泉八雲(ラフカディオ ハーン)が、妻セツから聞いた話としてその随筆の中に登場します。
なんとこの大亀は「化け亀」「人食い亀」で、夜な夜な街に出て暴れていたので二度と暴れないようここに封印されたという伝説です。

一方で今や、頭をなでると長生きできるとも言われており、なんとも不思議な大亀ですが、どの時代にも大事にされているのは間違いないようです。
浄土宗 歓喜山月照寺(あじさいの寺)
住所:島根県松江市外中原町179​
電話:0852- 21-6056
営業時間:
通常:10:00~16:00(呈茶10:30~15:30)
6月:8:30~17:30(呈茶10:00~16:00)
※呈茶とは有料で抹茶がいただけるサービス​
※入場は終了30分前まで
駐車場:有り