六道珍皇寺は京都市東山区にある小野篁(おののたかむら)ゆかりの寺院です。
小野篁は平安時代の公卿ですが、昼は朝廷の役人として、夜は冥界で閻魔大王の下で働いていたという伝説を持つ人物。
六道珍皇寺には、篁が冥土に通うために使ったという「冥土通いの井戸」が残されています。
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六道珍皇寺周辺は平安京の時代には鳥辺野という葬送の地でした。
あの世とこの世の交わる場所だと信じられていたそうで、今も毎年お盆の時期には、あの世から帰って来るご先祖を六道珍皇寺でお迎えする行事が行われています。
六道まいり
六道まいりが行われるのは、8月7日~10日。
精霊をお迎えする行事であることから「お精霊(おしょらい)さん迎え」とも呼ばれています。
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訪れた人々は、精霊の乗り物される高野槙(こうやまき)を求め、卒塔婆に故人の名前を記入してもらって精霊をお迎えするための迎え鐘をつきます。
お寺の周囲には、お盆の準備に必要な品物を売る露店も並びますよ。
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お盆が終わると、矢田寺の送り鐘や五山の送り火でご先祖を冥界へお送りします。
形は違っても色々な地域で行われているお盆の風習には、ご先祖を敬い、大切に思う心が込められています。
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お盆の時期に京都を訪れる方は、お盆の意味や行事について少しだけでも心を寄せてみてください。
きっと、趣のある京歩きができると思います。
六道珍皇寺の基本情報
- 住所 京都市東山区大和大路四条下る4丁目小松町595
- 境内自由
- お問い合わせ 075-561-4129
アクセス
- 最寄り駅 京阪「祇園四条」徒歩約7分/「清水五条」徒歩約8分
- バス 「清水道」徒歩約5分